両目の裏の風景(Fetish in)
月よりもしつこい
太陽よりも邪魔くさい
森よりも深い
海以上に冷えている
暗闇
そこに火をつけよう
お前は目を閉じるか
耳を塞ぐか
言葉が見つからないか
お前は静かな
暗闇
そこに火をつけよう
お前の顔が見える
お前の仕草がわかる
お前だけが忘れている
お前はもう
暗闇
お前を燃やしてしまおう
お前の向こうに
お前の両目の裏に
お前の暗闇の中へと
赤いタイマツを持って
お前が目を閉じるたび
お前の両目の裏に蘇るために
赤い炎を持って
月よりも
太陽よりも
森よりも
海よりも
奥へ
奥へ
そのまま静かに
暗闇へ
両目の裏の風景
感じるか
もっと、奥へ
そこで
底で
そこで
底で・・・
(2002年 冬眠)
by hasumaro
| 2009-12-25 16:16
| 詩
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