夢の終わり
夢は夢のまま終わらせてくれないか
何も無かったようにそっと諦めてくれないか
夢を夢のまま終わらせる術は
嘘がばれない術に似ているのか
白々しい後悔は
あてのない退屈か
夢が夢のまま終わる恐ろしさは
これから続く耐え難い未練の予感か
裏切ることさえ出来ない臆病さは
諦められないだけの下心か
やめられない芝居は
求愛のためにあったのか
一緒に飲み込まれてみないか
あそこに、一緒に
夢は夢のまま終わらせてしまおう
見飽きた頃には呆気なく忘れていたいんだ
叶わないものだけが夢ならば
ささやかな嘘が増えるだけか
そして卑怯者になれるのなら都合がいいか
一緒に飲み込まれるために
夢のまま終わらせてくれないか
お前が先に諦めてくれないか
お前の方から先に忘れてくれないか
冗談だったと最後には笑ってくれないか
一緒に飲み込まれるために
あそこまで、一緒に
お前が笑い返してくれるなら
それが、夢の終わり
お前が笑い返してくれたなら
それが、夢の終わり
その姿が、夢の終わり
その姿こそが、夢の終わり・・・
(2004年 落雷)
by hasumaro
| 2008-12-11 12:38
| 詩
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