じんぐるべーる、じんぐるべーる、じんぐるおんざへん。
この次期になると仏教徒の末裔が仏の寝床を荒らすように皆一斉に狂乱し、主食の沢庵をゴミの肥やしに変えて飢えたようにチキンを貪り尽くすのだからとんだ破戒僧である。 近頃、世界大恐慌なんつって、リーマンだかトルーマンだか知らんが、米国の会社が倒産したのをいいことに、日本の企業までもがちゃっかり不況などと便乗しやがり、その果てに派遣社員、契約社員、仕舞いには正社員までもが解雇を宣告されて、この師走、チキンどころかふ菓子にさえありつけぬような貧窮、貧困のどん底に突き落とされている者が大勢いるというのだから先進国などとほざいてもホラにしか聞こえない。 いっそ革命でも起こしたろかしらん、ぼけ。などと僕は嫌なことがあった日の夜などについつい深酒をやってしまった時などにこのような独り言で壁に向かって毒づくのであるが、しかし昨今の政府というのが実に信用されていない、と思うのである。自民党が政権与党である現在、国民のムードは政権交代一色へと染まりつつあり、それは野党の民主党への支持へと大きく傾いているように思うのである。それが近頃、雰囲気とか、そんな抽象的な感覚で伝わってくるのである。例えば非日常的なルックスで人気を博したビジュアルバンドが、だんだん日常的なルックスに変化してきて仕舞いにはそこら辺のショップの店員みたいなルックスに成り下がった時にきっとファンは「このバンドもう駄目だな。もっと新鮮で斬新な、新しくて過激なバンドを見たい」って思うに違いなく、同時期にインディーズなどで活動するど派手なバンドなどがちょっと売れてくると、もうファンは一斉にそっち側へ流れて行ってしまう、そんな時の雰囲気が今、自民党と民主党に感ずるのである。 しかしバンドであれば経済に関係ないが、政治というのは経済と一体であるのであって、そういうことからいうと今の国民はムードとかよりももっと現実的な問題が眼前に巨大化しており、もう、今のままじゃどうにもならんから、いっそ政権交代して欲しい、という心境なのかもしれない。もちろん政権交代したからといって絶対良くなる保障はない。それは誰もがわかっているはずで、しかしこの場合、結果よりも目先の問題があまりにも巨大であるがために多くの国民が切羽詰っている、ともいえるのである。 そう考えるとビジュアルバンドのファン心理よりも、例えばかつて内山田ヒロシとクールファイブというグループがいて、メインボーカルが前川清であった。彼らは随分昔に解散したのだがここ最近になって再結成したらしいのであるがここで問題が発生している。かつて内山田ヒロシとクールファイブであったはずが再結成後には、前川清とクールファイブなどと名乗っていやがるのである。内山田ヒロシはどこへ行ったのだろう。隠居したのか。あるいは出家したのか。そもそもリーダーであったはずの内山田が、再結成時には誘われなかったのか。もしくは再結成後も参加を果たしているにもかかわらずリーダーの役目を外されたのか。そうであるならば現在内山田は実に屈辱であるはずだ。忸怩たる思いで舌を噛みながら血だらけでコーラスをやっているに違いないのである。しかし実を言うと僕は内山田ヒロシの顔を知らんので、首になったのか今も健在なのか、残念ながらそれを確認出来ないところが尻の穴の痒いところである。 何を言いたいのかというと、前川清は売れなかった、ということである。かつて内山田ヒロシとクールファイブ時代に名声を得たことがあったかも知らんがしかし、ソロになってから先っちょは売れたが仕舞いにジリ貧になってって、近年では懐メロ歌手のようにかつてのヒット曲をコピーしてドサ回りを余儀なくされていたと思うのである。そんで、おいらももういい歳だし、あれ以来いい思いもしてないし、だから人生の最後くれぇもう一回いい夢見てぇんだよ、だからってネタねぇし、一人で昔の歌唄うんなら、ファイブで唄っても同じだし、ファイブにした方が客も懐かしいねぇなんつって俺を見に来る動機が出来るわけだから、もっかいファイブやろうかな。でも内山田うるさそうだから外そうかな。なんてって再結成に至ったに違いなく、人間という生き物は才能や閃きが失せると得てして安易なことをやりたがるのである。自民党政権時代に売れない歌手が増え、どうせ売れないなら同じ前川清でもファイブにした方がまだマシだ、というのが民主党支持の正体なのではないかと思うのである。 蟹工船という昭和の小説が流行っているらしく、小林多喜二の無念もいくらか晴れたかも知らん平成20年。日本共産党のおっさんらも支持率がいくらか伸びた、なんつって多喜二に便乗しているのだからちゃっかりしたマルクス主義者であるが、しかし日本共産党本部の建物つったらそらもう、自民党本部なんて安物に見えるくらいの立派な建造物で、一階だか地下だかにスポーツジムなんてのを設備しやがり、肥えた共産主義のおっさんがメタボを気にしてダイエットなんかしてて、こら完全に身も心も資本主義に染まりきっているような有様である。見た目は頼もしいが思想的には完全に頼りない、革命以前にただのでぶである。戦前のロシア共産党日本支部時代から数えれば実に長い歴史を刻んだ政党ではあるが、戦中はあらゆる限りの弾圧を受け、小林多喜二などはこの時、無残な拷問死を遂げている。昨今の多喜二ブームに便乗したメタボ共産党。多喜二さん、こんなんで良かったのか? あなたの無念は未だ晴れないか? 日本人が革命を望まないのは、共産党そのものに原因があるとしたら実に笑えぬジョークである。 政治というやつは時に国民の八つ当たりの矛先となるものである。今の不遇に具体的な原因を特定できない場合、とりあえず政治に文句言ってやろ、ってなるのが国民というやつの特徴とも言えるのである。そうなると政治家は八つ当たりされても文句を言い返さずに、その原因を具体的に解明し対策を示してやらんと駄目だ、ちゅうことになって、実に脳味噌の細る作業だなぁと思うのであるが、昨今はテレビタレントのような図に乗った軽いコメントをして目立とうとする大根芸人のような政治家や、「そんなもん、知らねぇよ。てめぇで解決しやがれ」なんつう中学生のヤンキーのような政治家までたまにいる始末。こら国民の八つ当たりも激しさは増すし、昨今の雇用の問題などにおいては生活や人生自体が行き詰っているものだから、ひとえに八つ当たりとは言えず、本当に切羽詰った国民の叫びとして受け止めねばならんだろう。ほんと。そんで、師走のムードに押し流されて、クリスマスケーキやら正月の飾り細工やら餅やら栗やらイカやらタコやらを買い込んで家路につく幸福な国民の脇で貧窮に喘ぐ者がいかなる思いを抱いて小銭の残りを数えているのかを、政治家はいくらかでも想像せんといかんし、同時に幸福に肥えた国民に妬みを抱く者が師走のたびに犯罪に走る毎年の恒例を警察官とかは予測せんといかんし、前川清がソロをやめた時点で内山田ヒロシは警戒しないといけなかったし、僕は今月に入って三度も忘年会が開催されるのを全く警戒せずにいたために断る理由を失い、挙句三度とも参加する羽目になって寝不足、二日酔い、胃もたれを同時に引き起こし、そのすべてがビジネスに悪影響をもたらし、そのお陰で今年も出世出来なかったのである。しかも今年の僕という男はブログの更新もろくにせず、忘年会にばかりうつつを抜かしやがり、読者諸君の期待をことごとく裏切ってきたばかりかすでにすっかり呆れられ、「もう、はすまろのブログなんて茶柱が立っても見てやらん」などと君らは思っているに違いない。しかしね、僕だって忙しいし、野暮用が立て続けに乱立することだってある。だけどネタが切れてたわけじゃないよ。ネタはあるの。でもネタを文章にする、まさにその時に必ず、わざと野暮用ってのが入るのであって、僕はこの野暮用の正体を追求したんだけど、これが最後までわからなかった。そしてわからないのが悔しくて、虚しくて、悲しくなって、そらお酒を飲んだこともある。平和を祈ったこともある。イマジンも何百回と唄ったこともある。そして最後には何も思い浮かばなくなったのである。これを世間では「ネタが切れた」という状態を表すのかも知らんが、僕は違う。僕においてはそれは違うのだ。今回のブログだってまだまだ続くよ。あと二百万文字くらい続くよ、って思った瞬間、野暮用。実に残念ながらここら辺りで失礼師走。かしこ。 2008年の「人生、あはん。」はこれにておしまい。 また2009年にお会いしましょう。 蓮麿
by hasumaro
| 2008-12-25 16:41
| エッセイ
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