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詩 その9

蓮麿のKnocki’n on heaven's door


俺だけ一人で死ぬのか
芋のように蒸されて死ぬのか
俺は天才だとのたまって死ぬのか
恋人が作れないから死ぬのか
世紀末だから慌てて死ぬのか
世紀末が過ぎたらどうするんだ?
お前はちゃっかり生き残るのか
開き直って他人のアラ探して生きるのか

Knocki’n on heaven's door

死んだ後には泣いてもらいたいか
せめて慰めてもらいたいか
いちいち思い出されるのは面倒なのか
嘘がばれることがそんなに怖いか
よく眠れた朝ほど蒼ざめたよ
天井で神様がいつまでも笑っていたさ
眠たくてたまらないのに飛び起きて
砕け散って見えなくなるまで
夢の中を掻き毟って素面になった

Knocki’n on heaven's door

家に居たら幽霊に笑われた
空を見上げたら鳥のクソが落ちてきた
恥のうえに嫉妬したら同級生に説教された
高速道路を軽自動車で走ったら
たぶん暴走族に煽られるだろう
俺は誰にも舐められたくない
だから妄想の中でハッタリかまして
有名になるために自殺を仄めかすんだ

Knocki’n on heaven's door

首の下から全部 安物
真夏も真冬も全部 長袖だ
着込んだはずの肉体はいつも風邪気味
揉み砕いたペニスはまるで 留守のよう
俺のあすこはまるで大日本帝国のように
我慢して我慢して 勝つまでは決して欲しがらなかった
俺はこの祖国を愛し そして憎んでいる
皆殺しの唄こそが壮絶な愛の歌だ
俺は今 お前とセックスをする
あの世と繋がるために 一夜限りの心中をするんだ

Knocki’n on heaven's door

極端な悲劇には
壮絶な自決で対抗するしかないのか
笑ったままなら許されないか
お前はそんな風に気持ちよくなりたいだけか
聞き飽きたものと 言い飽きたものと
見飽きたものばかりが特別になって
恐れ多くてとても本気じゃいられない
冗談みたいな言葉ばかりが
恥ずかしそうに舌を出しながら求愛してくるんだ

Knocki’n on heaven's door

俺は自宅の扉に鍵をする
叩いても叩いても壊れない 天国の鍵を
麻疹のような思春期が何度も何度も襲ってくるのか
人間なんて俺のことだけを大嫌いなんだと
そう思いながら人殺しのことばっかり考えて
ユニクロのレジの前で一円玉をあたふたあたふた探している
いっそ万年床に火を放って そこで最後のセックスをしよう
亡霊たちが燃え上がって 踊りだすよ

Knocki’n on heaven's door





「Knocki’n on heaven's door/天国の扉」
Coverd by ボブ・デュラン/遠藤ミチロウ

(2001年 厄日)
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by hasumaro | 2007-04-26 15:17 |
尾崎放哉全集
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例えば「孤独」というものを言葉で表現したろと企んだとする。そんで、「いやぁ、僕はとっても淋しくて、というのは一人だから。なして一人になったのかちゅうと恋人にふられたから」などと書きなぐってみたとする。しかしこれを読んで感動する者は皆無である。なぜならここに「孤独」というものは一切表現されていないからである。ただ自分の現状を書き綴った日記に他ならないのである。日記ちゅうのはそもそも他人に発表するもんではない。すなわち他人に発表したろと思った時点で、それは日記ではなく表現ちゅうものが加わるはずである。「俺が淋しいのは女にふられたからだ」なんつってもこれは「孤独」というものを言葉で表現したことにはならない。日本の詩人で「孤独」というものを最上級の形で表現したと言えば尾崎放哉であると僕は思うのである。ここで現在、孤独に喘いでいる諸君らに放哉の詩を送ろう。

咳をしても一人

僕は昔、ホラ吹きだった。一度吹いたホラがばれぬために二度目のホラを吹いていた。「ティーパックの烏龍茶で茶柱が立ったよ」などという程度のホラなら可愛げがあるが、場合によっては可愛げの欠片もない、非常に不細工なホラを吹いていたこともあったのである。この場合のホラは嘘ともいう。ここで当時、僕がホラがばれそうになって焦った時に創作した詩を諸君らに送ろう。

胃が病んで一人
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by hasumaro | 2007-04-20 14:47 | repo
詩 その8

踊り子の名は、スゥ・・・


スーチェン
汗だらけでお前は踊った
何も喋らず ただ微笑んで踊った
スーチェン
お前は黙ったまま激しく踊る
何も考えずにただただ踊った
俺らみんな 馬鹿なのに
何にも考えてなんかいないのに
スーチェン
お前は本当に 何も考えていないのだろうか
ただ 感じているだけなのだろうか
スーチェン
自分というものを感じているのか
それは人生とは違うのか
スーチェン
俺たちはとっくに手遅れだったよ
どうせ人生なんて一度きりなんだよ
スーチェン
何にも考えず 感じるままに踊るだけの
お前の姿がどうして美しいのだろう
スーチェン
もしかするとお前は馬鹿なのかもしれない
ただ踊ることしか出来ない無能な女なのかもしれないな
スーチェン
だけど そんな馬鹿馬鹿しいお前がとても愛おしい
スーチェン
どうしてそんなお前に俺ら救われたのだろう
スーチェン
お前は 誰のためでもない 自分だけのために踊っているだけなのに
ただそんな簡単なことなのに
スーチェン
お前を見ると難しいことばかり考えてしまうんだ
スーチェン
とても意味のあることのように思えるんだ
スーチェン
まるで俺らのために踊っているように思えるんだ
スーチェン
お前は 俺らが馬鹿なことを知らないで
馬鹿馬鹿しい俺らの身代わりになって
全く意味のない俺らのために
スーチェン
お前は犠牲になるのかい
スーチェン
はっきりさせよう どちらが馬鹿なのか
スーチェン
お前は天使なのか娼婦なのか
スーチェン
俺らみんな お前とやりたかった
スーチェン
そんなくだらなくて無意味なもののために
せめて踊ってくれたんだと思いたい
スーチェン
そうじゃないとあまりにも悲しいだろう
スーチェン
お前の美しさが可愛そうだろう
スーチェン
どうして人はお前に意味を見つけ出そうとするのか
スーチェン
お前は美しい死体のようだ
スーチェン
何も考えていないのは死んでいるのと同じだろ?
スーチェン
ただ 感じたままに生きるなんて虫のようだろ?
スーチェン
せっかくお前を愛したんだ
俺ら お前の意味を知りたかった
スーチェン
今さら意味がないなんて言わないでおくれ
スーチェン
お前は時代と利害なく踊り続ける
スーチェン
俺ら 不安だったんだよ
お前が美しいのに 俺らのために踊っていなかったことが
とても淋しかったんだよ
スーチェン
自分のためにやることなんて飯をおかわりするくらいしかないんだよ
スーチェン
スーチェン
踊りをやめないで欲しい
スーチェン
スーチェン
やめないでスーチェン
スーチェン
スーチェン

あれからどれくらい経っただろう
あれからどれほどの人を裏切っただろう
そしてどれくらいのものを失っただろう
最後にどれくらい残っただろう
そしてどれくらい悲しいだろう
どれくらいの人を愛しただろう
どれくらい失いたくない人が出来ただろう
どれほどの命をかけただろう
どれほどの怖い思いをしただろう
どれほどの別れを経験しただろう
随分長い間一人でいて
随分長い間大勢に囲まれた
随分長い間お酒を呑んで
一瞬 美味しく感じただろうか
今 愛する人がいるのだろうか
その人は隣にいるのだろうか
その人はとっくに消えちまったのだろうか
手を差し伸べたら繋いでくれるだろうか
まだ涙は出るのだろうか
今夜 また泣くのだろうか
随分長い間笑ってた気がするよ
それは誰の笑い声だろう
やがてすべてが懐かしくなるだろう
やがてすべてが美しくなるだろう
やがてすべてが輝いて見えるだろう
やがてすべてが優しく感じるだろう
そして何もかもが 愛おしく思うだろう
ようやく懐かしく思えるだろう
懐かしいお前に逢いたい
懐かしいお前に逢いたい
あの踊り子の名は
あの踊り子の名は
あの踊り子の名は
あの踊り子の名は
あの踊り子の名は
スゥ・・・
あの踊り子の名は
スゥ・・・
あの踊り子の名は
スゥ・・・
思い出せない
思い出せない
思い出せない
思い出せない
スゥ・・・
思い出せない

思い出せない・・・




(1997年 初夏)
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by hasumaro | 2007-04-18 15:57 |
間宮兄弟
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子供の頃から大の仲良し兄弟が、そのまま浮世の垢に塗れずにすくすく育った、っちゅ印象を抱く人が多いかもしらん。事実僕も観るまではそう思っていたのである。
確かにいい年こいた大人の男ふたりが、しかも兄弟が、同じ部屋を借りて毎夜テレビの前でポップコーンを頬張りながらプロ野球観戦したり、一目ぼれした婦女子と仲良くなりたいもんだから兄弟そろっておろおろしながら部屋に招待したり、こんなものはこら、いい年こいて兄弟そろってやることじゃねぇぞこら、と思いつつも実際、僕もいい年こいて、例えば古くからの友人と大の大人の男がふたり揃って酔っ払いながら、およそ8割ほどフィクションを混ぜたエロ話などをしたり、昔話を懐かしみすぎて昔のような言動、もしくは行動を起こしてしまったりしているのであるから器が知れる。
これはひょっとすると、間宮の二人みたいに兄弟だからこそ微笑ましくも見えるのであり、同時に珍しいくらい仲のいい兄弟として肯定的な評価を得られるのかもしらんがしかし、僕の場合で言うと「ああいう大人には成りたくないな」などと、汚れを知らんつるんとした少年少女などに否定的に受け取られかねないような気がするので気をつけたいものである。
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by hasumaro | 2007-04-17 16:48 | repo
コヨーテアグリー
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「おう、軽く一杯引っ掛けにいかねぇ?」「うん、いいわね」「おう、あすこのバーでプロシュートでも摘みながらマティーニでもどうだい?」「うん、素敵」「いやいや、お前の方が素敵だぜ」「いやん、あなたの方が素敵よ」「ぬふ」「うふ」
などと図に乗ってお洒落なナイトレジャー気分で出向くと酷い目にあうであろうお店がこの映画の舞台である。
コヨーテアグリーちゅう名のお店はバーでもなけりゃクラブでもない。従業員の婦女子がそれぞれの役を演じ切り、客どもはこれらに熱狂する。そう、まるでライブハウスのようであり、しかしライブハウスではない。別段バンドの演奏があるわけでもないのであって、ただひたすらコヨーテアグリーのメンバーらが客に酒を呑ますために、バーやクラブで行われるサービスとは別次元のサービスを振舞うのである。そうして客どもは熱狂しながら酒を呑み、さらなるサービスを求めるのである。
客とバーテン。本来はこれだけの関係のはずが、まるでライブハウスのように成り果てるのだからすごい。音のグルーヴではなく酒のグルーヴ。ちんけにちびちび飲んでたら引っ叩かれそうだ。お酒の呑めない人は行かない方がいい。
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by hasumaro | 2007-04-06 13:03 | repo
夫婦善哉
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戦前戦中戦後を生きた織田作之助の作品である。
体たらくな亭主と働き者の妻の話で、戦後直後の闇市やら、混沌とした大阪の街が舞台である。
元来やる気のない亭主は立場がまずくなるとやる気が出た素振りをして、どうにかその場を凌ぎ、妻は初めはそんな亭主のやる気を信じて脇から支えたり手伝ったりするのだが、徐々に亭主の魂胆に悟り、最後にはまるであてにしなくなる。
と、あらすじめいたことを書くとつまらないのでここら辺りでよしとこ。
僕はこの作品を今から十五年前に読んだのだけども、偶然にも主人公と同じ、無職であった。そして同じ境遇ゆえに無性に共感してしまったのだ。共感には余韻が伴うものだ。そして余韻に浸っているうちに社会に進出するのが出遅れてしまったのである。こういう男を昨今ではニートという。実にいやな時代になった。
織田作之助は戦後直後、若くして死んだ。そして現在、僕は織田作之助の年齢を越えてしまった。色んな意味で今、夫婦善哉を読み直している。これまでにも幾度となく読み直したはずなのに。例えばこれまでに数度、僕は無職になっている。今思えば無職になるたびこれを読み直しているような気がする。自分がこの主人公みたいになりたくない、という思いから、アンチテーゼとして読み直すのか、あるいは、本当に自分とこの主人公が、共感以上に感性の部分が似ていて、自分を代弁しているような気持ちで読み直しているのか、それはよくわからないが、きっとどちらかの理由に近い気がする。どちらも本心だと思うのだ。
「花は桜木、男は織田作!今が死に花や!」というのが織田作之助の最後の言葉だったらしい。それを聞いたのは看病していた10歳近く離れた恋人だったという。10代の頃、「俺も真似したろ」と企んでいたが、いつの間にか自分は織田作之助より年上になっている。もう真似は出来ないのである。
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by hasumaro | 2007-04-04 15:17 | repo
笑の大学
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三谷幸喜の作品はおもろい。以前にも有頂天ホテルちゅうのを観たことあるのだけれども実におもろくて、思わず真冬のベランダでスキップを刻んでしまったことがあります。
なんちゅうか、涙を流して大爆笑しながら全力疾走でフラダンスをしているような気分になれる映画でした。
しかしラストシーンは不意にヒップの穴を閉じ合わせてしまうような、仄かな悲しさがあります。
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by hasumaro | 2007-04-02 16:17 | repo



爆発する愛と欲の言葉達
by hasumaro
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